認知症(痴呆症)を防ぐ

脳の血行不良が原因

高齢になると心配になるのが認知症(痴呆症)です。以前は痴呆症(ちほうしょう)といわれていた認知症という病気は、いろいろな原因で、脳の細胞が死んでしまったり働きが悪くなったりしたためにさまざまな障害が起こり、生活するのに支障がある状態のことをいいます。

脳は、人間のほとんどの活動をコントロールしているわけですから、それがうまく働かなければ、身体的な活動はもちろん、精神的な活動もスムーズに運ばなくなってしまうのです。

痴呆症の一番の原因となっているのは、脳血管障害によるものです。脳梗塞を起こしたり、脳の末梢循環不良を起こすと病気のリスクが高くなります。

また、痴呆症を引き起こすきっかけとなるのが、病気やケガが原因で寝たきりの生活になることです。例えば、転んで骨折をし、横になったままの生活が続けば、運動量が激減するので筋肉が衰えます。そして、血流も悪くなるので末梢血管の中まで赤血球が入らず、結果として、栄養も酸素も不足した状態の脳となってしまい、痴呆症につながっていきます。

抗酸化物質を摂取する

脳細胞が活性酸素などの攻撃によって酸化され、ダメージを受けるのを防ぐには、抗酸化物質を摂取することが有効となります。

専門家により、抗酸化効果がとても高いポリフェノールを含む「イチョウ葉エキス」を使って行われた実験では、認知機能に大差が見られたといいます。

脳の血流を増やす

脳の血液循環を促し、血流を良くして、脳に必要な酸素や栄養素をじゅうぶんに供給することが大切です。血液をサラサラにして循環量を確保するのには、DHAやEPAなどの脂肪酸を摂取するのが効果的です。

高齢で肝機能が低下している人は、アセチルコリンという中枢神経系情報伝達物質がうまく生成されない場合があるので、コリンを含んだレシチンという栄養素を摂取して、不足を防ぐようにするとよいでしょう。

運動ができる場合には、運動で心拍数をアップすることによって血液循環を良くし、脳に血液をじゅうぶんに送り込むことも大切になります。ただ、酸素の供給が増えることは活性酸素も増えることになるので、ビタミンCやEといった抗酸化物質をできるだけ摂取しましょう。

認知症(痴呆症)を防ぐために摂りたいのは

  • DHA
    500mg
  • イチョウ葉エキス
    メーカーの指示量
  • レシチン
    メーカーの指示量
  • ビタミンC
    1000mg
  • ビタミンE
    100~200mg

歯周病を防ぐ

口の中をいつも清潔にしておく

歯周病を防ぐためには、やはり口の中を清潔に保っておくことです。食事をしたあとはきちんと歯みがきをします。歯みがきのほか、デンタルフロスといわれる糸を使って、歯と歯の間や、歯と歯ぐきの隙間に残った食べかすを、きれいに取り除きましょう。

ですが、このようにして一生懸命に口の中をきれいにしたとしても、食べかすというのは残ってしまうものです。その残った食べかすにバクテリアが増殖し、歯のまわりにもぐり込むようなかたちでできる隙間のことを歯周ポケットといいます。

一度できてしまったその歯周ポケットをそのまま放っておくと、ポケットはだんだん大きくなって、炎症も悪化していきます。そして、一般に70歳ぐらいになると歯周病によって歯を失うリスクがとても高くなるといわれています。それから、歯ぐきの病気というのは、タバコを吸ったり、お酒をたくさん飲むことで、状態の悪化が進行すると考えられています。

歯みがきやデンタルフロスを利用したていねいな手入れで、できるだけ食べかすを取り除くことが大切です。さらに、口の中で増殖するバクテリアなどの微生物を減らすために、殺菌剤を使って、よく口をすすぐこともおすすめです。こうして、健康な歯ぐきを維持していきましょう。

ビタミン類が歯ぐきを丈夫に保つ

歯みがきをしていて歯ぐきから血が出たことがある人はたくさんいるでしょう。歯ぐきからの出血を抑えて炎症を鎮めるためには、バイオフラボノイドを含むビタミンCが役立ちます。そして、組織を修復するためには、β-カロテンやビタミンEが役立ちます。

また、歯の根元の骨が損なわれるのを防ぐためにはカルシウムとマグネシウムが欠かせませんし、ビタミンB群は、口の中の組織を健康に保つのに効果的です。加えて、口内環境を整えるために、ポリフェノール類が有効だといわれています。普段から口にする身近なものでは、たとえば緑茶に含まれているカテキンがポリフェノールの一種なので、歯ぐきを健康に保つのに、お茶をよく飲むのも良いでしょう。

歯周病を防ぐために摂りたいのは

  • β-カロテン
    10~30mg
  • ビタミンC
    1000mg
  • ビタミンE
    100~200mg
  • ポリフェノール類
    メーカーの指示量

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痛風を防ぐ

中年の男性は要注意

痛風という病気の名前を聞いたことがあるでしょうか?文字通り、風が吹くだけでも痛いという例えから名付けられたものです。

痛風は女性には患者が少なく、90パーセント近くが30代~40代以降の男性だといわれているのですが、これについては、アルコールの大量摂取やストレスなどが関係していると考えられています。

通風の発作が起きた時の痛みというのは、経験したことのある人にしかわからない、相当激しい痛みです。その原因は、尿酸の結晶が関節の周囲にたまることによって炎症が生じるためです。

一般に、血中の尿酸の値が7.0mg/dl以上になると高尿酸血症の診断がくだされ、尿酸の結晶ができやすくなります。

痛風の発作は、肉類などプリン体の多い食事や大量の飲酒が引き金となることから、以前はぜいたく病などと称されることもありましたが、実は原因はそれだけではありません。体内で尿酸を作りやすい体質の人がいて、例えば激しい運動や急激な減量によって、体内の組織の分解が進行することで血中の尿酸値が上昇し、結果として痛風発作が引き起こされることもあるのです。

一般的には、痛風の痛みは足の指が痛くなるものだと考えられていますが、足の甲や足首、ひざ、股関節、手首や手指の関節に至るまで、症状が出る人もいます。

痛風についてもう少し詳しくはこちらです。

アルコールを控え、ビタミンB群を摂取する

一方で、尿酸というのは私たちの体の抗酸化作用と関係しているので、一定量は必要でもあります。

先にも述べましたが、尿酸値が高くなるのには体質的な素因もありますから、値が高い人は普段から気をつけてケアをしなければなりません。

動物性タンパク質などのプリン体の多いつまみとビールなどのアルコールの組み合わせは、まちがいなく痛風発作の引き金になります。発作がいったん始まってしまうと、痛みは薬ではなかなか緩和されません。また、アスピリンなどの抗炎症剤には尿酸濃度を上げるはたらきがあるので、発作時の服用には注意が必要です。

ビタミンB群は栄養素が正常に代謝するよう促し、各酵素のはたらきに関係しているのですが、葉酸には特に尿酸の生成にかかわる酵素のはたらきを阻害する力があります。

カルシウムとマグネシウムの摂取も痛風発作の予防に役立ちます。

痛風を防ぐために摂りたいのは

  • ビタミンBコンプレックス(B1、B2、B6)
    各5~10mg
  • 葉酸
    200~400μg
  • カルシウム
    500~1000mg
  • マグネシウム
    250~500mg