腸のはたらきを高める

自律神経のバランスがくずれると便通が乱れる

おなかの調子は、精神的な不安や緊張からくるストレスによって自律神経のバランスがくずれることで、悪くなります。自律神経には、興奮した状態で優位になる交感神経と、リラックスした状態で優位になる副交感神経があります。交感神経が興奮した状態では、腹痛、便秘や下痢、そして、それらを繰り返すといった便通異常が起きます。

こうした症状というのは、特に、朝や食後にあらわれることが多くあります。便秘と下痢を繰り返して起こすタイプの人は、腹痛をともなうひどい下痢をしたり、腸のけいれんによって腸内で便が停滞し、硬くなって便秘になったりします。この場合の便は、まるでウサギのフンのようにコロコロしています。

トイレに行く時間がとれないことがきっかけとなって、便秘になる人もけっこういます。朝忙しかったり、職場ではトイレに行きにくくガマンしていたり、ということから便秘になってしまうことがあるのです。こういったケースでは、トイレタイムをきちんと確保するようにしたり、食事では食物繊維が多く含まれるものを意識的に摂取することによって、便秘が解消されることもあります。

自律神経が整うと腸内環境も整う

腸内環境を整えるにはプロバイオティクス

私たちのおなかの中には、数えきれないほど多くの腸内細菌がすんでいます。そのうちの悪玉菌が増えてしまうと腸内環境が悪くなり、体の調子もいろいろと悪くなります。

腸内細菌のバランスを良くするために摂取する食品をプロバイオティクス食品といいます。代表的なものには乳酸菌やオリゴ糖などがあって、腸内の善玉菌を増やし悪玉菌を減らして腸内環境を整えます。腸内細菌のバランスが良くなればガンや生活習慣病の予防につながるので、プロバイオティクスは広く注目をされています。
オリゴ糖

腸のために運動することも大切

便秘だけでなく、ストレスが原因で起こる下痢にも運動は効果的です。便秘に対しての運動の効果は腹筋を使うためだと考えられていますが、運動をすること自体が自律神経のバランスを整えるのに効果的なのです。定期的に運動をしている人は、運動したあと副交感神経のはたらきが良くなります。

腸のはたらきを高めるために摂りたいのは

  • 乳酸菌
    メーカーの指示量
  • オリゴ糖
    5~25g
  • 食物繊維
    5~10g

足のむくみをとる

女性はホルモンの影響でむくみやすい

長時間座ったままでいたら脱いでいた靴に足が入らなかった、夕方になると毎日脚がむくんでしまう、こういった経験は、よくあることだと思います。

私たちの体は重力の影響を受けているので、長い時間座ったままでいたり、立ったままあまり動かなかったりすると、血液や体液が下半身に溜まりやすくなって、それが足がむくむ原因になります。

ですから、例えば、座り仕事のあとに30分くらいウォーキングやジョギングをおこなうことで、靴がきつかったのがゆるくなることも事実です。

脚やお尻の大きな筋肉をしっかり動かすことで、この筋肉はポンプのようなはたらきをして、下半身に溜まってしまった血液や体液を心臓のほうへ戻してくれます。

女性の場合は、黄体ホルモンが水分を溜め込む性質がありますから、特に、生理前や生理中にはむくみがひどくなりやすいのです。また、ホルモンの分泌のバランスが乱れると、生理に関係なくむくみやすくなります。そして、ホルモンの分泌のバランスを整えるためには、規則正しい生活をおくるのが何より大切です。

ビタミンやミネラルのバランスが良くないこと、特にナトリウムを摂りすぎると血液や体液中の水分の量が増え、むくみの原因となります。このバランスの調整をしてくれるのはマルチビタミン、マルチミネラルです。また、ビタミンB1は水分の代謝を促します。

足のむくみをとるために摂りたいのは

  • ビタミンB1
    5~10mg
    (ビタミンBコンプレックスでもOK)
  • マルチビタミン
    メーカーの指示量
  • マルチミネラル
    メーカーの指示量

VDT症候群を改善する

VDTというのは、Visual Display Terminalsの略で、パソコンやスマートフォンなどのディスプレイ画面のことです。世の中にIT化が広く浸透した現在、パソコンやスマホ、テレビゲームなどの操作を長時間おこなうことが増え、その結果、目や体や心に影響が出ます。この病気をVDT症候群といいます。

VDTによる1日の作業時間が長くなるほど、目に関する訴えは多くみられます。おもな目の症状として、眼精疲労、涙の減少・目の痛み・充血などのドライアイ、角膜炎、近視などがあります。

目を酷使することによってストレスが全身に広がり、首や肩、背中の痛み、手指のしびれ、頭痛やめまいのほか、イライラや抑うつ感、不安感など精神的な症状もあらわれることがあるのです。

VDTは職場以外に学校や家庭にも多く普及しているので、大人だけでなく子供たちにも注意が必要です。

ディスプレイ画面を見つめていると、まばたきをする回数が通常の半数近くまで減るといわれていて目が著しく乾きますし、同じ姿勢で見続けることは当然肉体的な疲労につながります。

これらのことから、VDT症候群にならないためには目の酷使を避けて、一定の姿勢でいないようにすることが大切ですが、それだけではじゅうぶんとはいえません。目の毛細血管は絶えず活性酸素に攻撃されているので、βーカロテンをはじめとした抗酸化物質を摂るようにして、活性酸素の害を防ぐ必要があります。

パソコン作業が日常的な現代ではVDT機器を使った作業環境を整える(パソコンのモニターの調節)なども合わせて行うといいでしょう。

改善や治療法としては、病院では目の疲れを和らげたり目に潤いをあたえる点眼薬が処方されます。

液晶モニターが発するブルーライトから目を保護することを目的とした、パソコン専用メガネやブルーライトを削減するソフトなども市販されていますので、こういったものを利用するのも良いでしょう。

VDT症候群を改善するために摂りたいのは

  • βーカロテン
    10~30mg
  • ビタミンC
    1000mg
  • ビタミンE
    100~200mg
  • アントシアニン
    メーカーの指示量