肥満を予防する

運動を習慣化して脂肪を燃焼させる

肥満というのは一般的に、摂取するエネルギーよりも消費するエネルギーのほうが少ないことが原因で起こります。それは、運動不足だったり、食べ過ぎだったり、この両方が重なっても起こる現象といえます。

つまり、肥満を予防するためには、摂取エネルギーを減らすだけではなくて、消費エネルギーを増やすことがポイントになるのです。

消費エネルギーを増やすことというと、運動で体を動かすこと。運動を続けておこなうことで、毛細血管が発達し、脂肪が燃焼しやすい体になります。

太りにくくするための栄養素

そして、脂肪を燃焼させるためには、タンパク質は必要不可欠な栄養素ですから、毎日摂りましょう。筋肉をつくるためにタンパク質は大切なものですが、筋肉の量が少ないと脂肪の燃焼に必要な基礎代謝量も減ってしまうのです。

運動をすると活性酸素が発生するのですが、この対策としてはビタミンCなど抗酸化ビタミンを摂取しましょう。エネルギーの代謝を促すためには、ビタミンB群を摂取します。

肥満を防ぐためには、総摂取エネルギーを減らす際に、まず脂肪分の摂取量を減らすことが大切です。脂肪も必要な栄養素ではありますが、肥満の原因になるほか消化吸収も悪くするので、摂りすぎないようにしたいものです。また、食物繊維が豊富な食品は、量が少なくても満腹感が得られるし、余計な脂肪を包み込んで体外へ排出してくれます。

ダイエットなどでエネルギーを制限すると、さまざまなビタミンやミネラルが不足しやすくなります。そうすると、エネルギーの代謝や免疫力が低下したり、コレステロールの値が上がったりと弊害がありますから、サプリメントで補うと良いでしょう。

肥満を予防するために摂りたいのは

  • 食物繊維
    5~10g
  • マルチビタミン
    メーカーの指示量
  • マルチミネラル
    メーカーの指示量
  • プロテイン
    1回に7~20g

肌荒れを改善する

私たちの皮膚は表皮と真皮の2層構造になっていて、からだ全体を覆っています。通常、顔や手は、常に外の環境と接していて、紫外線などさまざまな刺激を受けやすくなっています。

洗うときに強くこすってはいけないといいますが、それは、皮膚が、厚い部分でも1.5ミリほどしか無いためです。

真皮の主成分となっているのはコラーゲンですが、年齢を重ね、コラーゲンの産生が減少するとコラーゲンの層が縮小して、表皮のほうが衰えてきます。表皮は細胞がつぎつぎに入れ替わるので健康な肌を保っているのですが、やはり、同じように年齢を重ねるとともに、細胞が入れ替わるのに時間がかかるようになって、古い表皮は乾燥でハリを失い、これが肌荒れの原因になるのです。

紫外線は活性酸素を大量に発生させて肌にダメージを与えます。地表まで届く紫外線(UV)にはUVA(紫外線A波)とUVB(紫外線B波)があるのですが、皮膚に届く紫外線の割合は、UVAが約95パーセント、UVBが約5パーセントだといわれています。

UVAは波長が長いため、屋内にいたとしても窓ガラスなどを通過して皮膚に浸透し、真皮や皮下組織を傷つけ、時間が経過するとシミやシワ、たるみの原因になります。一方のUVBは真皮までは届きませんが、肌に強く作用し、皮膚を赤くして痛みや炎症を引き起こします。

紫外線は季節にかかわらず、そして曇りの日でも降り注ぎますから注意が必要です。

健康な肌のための栄養とは

肌を健康に保つためには、まず、水分補給で肌に潤いを与えることが大切です。

肌の新陳代謝を活発にするにはビタミンB群が欠かせません。コラーゲンの生成に不可欠で、活性酸素に対して強力な抗酸化作用があるのはビタミンCです。βーカロテンは、皮膚の感染に対する抵抗力を高めます。

また、ビタミンEには血液の循環をスムーズにするはたらきがあります。毛細血管の血液循環を良くして、皮膚表面の新しい細胞の生成を促すのに期待されます。

そしてもうひとつ大事なのが、必須脂肪酸です。必須脂肪酸は体内で合成できないので、食品から摂取しなくてはならない脂肪酸なのです。γ(ガンマ)リノレン酸などの必須脂肪酸は、肌に水分を閉じ込めて弾力を与えるはたらきがあります。

肌荒れを改善するために摂りたいのは

  • βーカロテン
    10~30mg
  • ビタミンBコンプレックス(B1、B2、B6)
    各10~20mg
  • ビタミンC
    1000mg
  • ビタミンE
    100~200mg

冷え症を改善する

冷え性とは実際の暑さや寒さに関係なく、異常に体の冷えを感じる状態のことです。

人間には体温を一定の温度に保つ恒常性が備わっています。体の中では、血管が収縮して熱を逃がさないようにし、蓄えられた糖質や脂肪を燃焼させ熱をつくろうとします。その熱であたたまった血液が全身を巡ることによって体があたたまります。このうちのどれかが狂ってしまうと、手足などの異常な冷えである「冷え性」が起こるのです。

また、筋肉が熱を効率的に産生するので、筋肉が少ないと冷えやすくなります。女性は男性と比べ筋肉量が少ないため、冷えやすいと考えられます。

運動をすると毛細血管の血流が良くなり末端の冷えは改善できますが、運動不足だと体液を貯留させ、いわゆる「むくみ」が起きて、特に足の冷えを助長します。

栄養不足で冷え症になる

過度なダイエットでの栄養不足も熱の産生がうまくいかない原因のひとつです。若い女性に冷えを訴える人が多いのは、まさに女性のダイエット志向が影響しているのでしょう。

食事のエネルギーを減らしても必要な栄養成分をきちんと摂取するというのは、知識や工夫がかなり必要になり、とても難しいものです。痩せている人の多くは栄養不足な状態であり、その結果、低体温の状態が続くと、基礎代謝が少なくなってしまいます。食事は、朝・昼・夕と3食きちんととることが大切です。無理なダイエットは良くありません。

ダイエットの時に注意すべき重要な点

ダイエットが習慣になっている人に不足しがちな栄養素は、タンパク質と鉄分です。両方を含んでいるのは赤身の肉や魚、卵など。こういったタンパク質は、血管の水分吸収能力を高めます。

そして、体をあたためる効果があってビタミン類を多く含む玉ねぎ、ごぼう、かぼちゃ、しょうが、にんにく、ごま、ナッツ類なども適度に摂取するよう心がけましょう。

冷え性対策に大事な栄養素はビタミンB、ビタミンC、ビタミンE、そして良質なタンパク質です。サプリメントで補給するなら、エネルギー代謝の低下による冷えを防ぐマルチビタミン、マルチミネラルです。それと、血行を良くしてホルモンのバランスを整えるはたらきがあるビタミンEです。タンパク質としてはプロテインです。

冷え症を改善するために摂りたいのは

  • マルチビタミン
    メーカーの指示量
  • マルチミネラル
    メーカーの指示量
  • ビタミンE
    100~200mg
  • プロテイン
    1回7~20g